2022/06/10

2022年 定例勉強会1「自閉症スペクトラムの特性理解」報告

 定例勉強会 自閉症スペクトラムの特性理解 報告


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15日(日)に2022年度定例勉強会「自閉症スペクトラムの特性理解」をZoomで開催しました。長く自閉症スペクトラムの方への支援・研究を続けていらっしゃり、現在TEACCH研究会東京支部の会長でもある、よこはま発達クリニック副院長 宇野洋太先生に、昨年に続いてお話をしていただきました。

午前の講義では、iPhoneAndroidが違うように、自閉症スペクトラムの脳と定型発達の脳にも質的な違いがあり、その違いに優劣はつけられないというお話から、自閉症スペクトラムの方の認知特性について一つ一つご説明いただきました。

午後のワークは、これまで先生が福祉施設で相談を受けてきた、自閉症スペクトラムの方の様々な行動の裏側にはどんな特性が関係しているのかをグループで考える「特性1000本ノック」と、架空事例をもとに氷山モデルを埋めていき、どんな改善方法・工夫が考えられるかをメンバーで話し合う「演習 実践編」の2本立てでした。

特に、先生が福祉施設で多く質問を受けるという「社会的想像力」が、どのような形で自閉症スペクトラムの方の行動に現れるのかに的を絞ったワークとなりました。一見異なる行動に見えても、その行動の背景にある特性は同一の場合があること、その解釈・見立てがずれると支援が届かず、時によってはもっと当事者を苦しめることがあるという先生のお話が印象的でした。

zoom
のブレイクアウトルームを使ってのグループワークでは、限られた時間の中で、様々なお立場やご経験を持つ参加者それぞれから積極的な意見交換がされていました。

今回のグループワークには、お馴染みの氷山モデルワークシートに加え、「彼ら(自閉症スペクトラムの方々)の行動を理解するためのアイテム」として、背景要因(特性・環境)がピックアップされたフレームが導入されました。これにより、より「彼らからブレない」意見交換がしやすくなっていたように思います。また、午前の講義でも重点的に分かりやすく説明して頂いた社会的想像力(イマジネーション)の視点についても、それぞれに気づきをシェアすることが出来たのではないでしょうか。限られた情報でも、ひとつの課題行動について、フレームや氷山モデルワークシートを活用した意見交換により、自身では気づけなかった視点を得ながらも、彼らからブレることなく、こんなにも支援を拡げていけるものだと垣間見ることが出来ました。現場でのコミュニケーションにも、今回のフレームと氷山モデルワークシートを積極的に活用していきたいと思いました。

 
今回も参加者の皆さまから、多くの気づきと学びの感想を頂きましたので、アンケートの中から一部ご紹介致します。たくさんのご意見ありがとうございました。

次回は718日に定例勉強会を予定しております。
現在申し込み受付中です。皆様のご参加をお待ちしています。


「講義」アンケートより

・基礎講座とはいえ大変濃い(濃すぎる?)内容で、基礎に始まり基礎に回帰することの重みを再認識いたしました。ありがとうございました。

・自閉症スペクトラムの特性と支援について、とてもわかりやすく教えていただきました。脳のタイプ、情報処理システムの違いという大切な前提を心に留めて、支援の見直しや今後のプランを考えていきたいと思います。

・当事者の家族にも、分かりやすい内容で日々の生活やサポートへ役立てていきたいなと思います。

「ワーク」アンケートより

・感覚でやるのではなく、きちんとワークシートに落とし込み、多角的に考えることの大切さを再認識しました。

・特性、要因、背景についての考え方が正直、勉強不足、経験不足で自分は何も発言することができませんでしたが、他の方の話を聞いていると気づける部分で自分の利用者がパニックになる要因でデータを取るなど、できることややってみようと意識変化ではありませんがやってみようと思えました。

宇野先生、ご参加の皆さま、ありがとうございました。



 

2022/06/05

定例勉強会②『TEACCHファンダメンタルトレーニングのエッセンス〜スケジュール、ワークシステム、物理的構造化』

 


定例勉強会②『TEACCHファンダメンタルトレーニングのエッセンス〜スケジュール、ワークシステム、物理的構造化』

 TEACCHプログラム研究会東京支部では、自閉症スペクトラムの理解とその知識を深めるための勉強会を行っています。
 本年度は年間4回の定例勉強会を予定しており、第2回では、自閉症支援の基本である構造化について学びます。
 構造化はTEACCHの真髄です。今回は、TEACCHの構造化についてのWeb研修の様子をご紹介しながら、基本と新しく加わったところを紹介します。
 午後はお申し込みの方を対象に、少人数のワークショップを行います。参加を希望される方は、【講義&ワーク】のチケットをご購入下さい。
 当勉強会は、講義部分のみ3週間程度の後日配信を行います。当日の参加が難しい方もご検討ください。


[日時]
7月18日(月・祝)
講義 9:30 〜 12:00 ワーク 13:30 〜15:30


[講師]
黒田 美保先生(帝京大学文学部 心理学科 教授)
よこはま発達クリニック勤務後、2005-2006年TEACCH部留学。帰国後、福島大学などを経て現職。


[参加費]

1、講義・・・TEACCH研 会員(全支部): 無料  非会員:1000円
2、講義&ワーク・・・TEACCH研 会員(全支部): 500円 非会員:1500円
3、後日配信のみ・・・TEACCH研 会員(全支部): 無料  非会員:1000円

1、2のチケットは後日配信がついています。別途ご購入いただく必要はありません。


[定員] 

講義:65名  講義+ワーク:20名  後日配信のみ:100名




  1. peatixにて「チケット」をご購入ください。(お一人1枚ずつ購入してください)
  2. 購入後、peatixよりメールが自動配信されますのでご確認ください。
  3. 講演3日前に、事務局よりZoomと資料のURLをお送りします。
  4. 当日は、10分前から入室可能です。

[お願い]

  • 配布資料やZoom入室リンクの他者共有、また講義の録音・録画等の複製、および2次利用は固くお断りします。
  • ワークは対話での進行がありますので、マイク・カメラ付きの機器でご参加ください。
  • ワークは基本的に実名での参加をお願いしています。不都合のある方はご相談ください。

[キャンセルについて]

  • お申込みから3日以内に入金が確認できない場合、自動キャンセルとなります。
  • 入金後にキャンセルされる場合は、7月15日(金)13時までに事務局へご連絡ください。それ以降の返金はご対応できませんのでご了承ください。
  • コンビニ/ATMからのお支払いの方は、peatix既定の取り消し手数が発生します。

[Zoomご利用について]

  • Zoom利用には、パソコン・スマホ・タブレットなどの端末と、ネットワーク接続環境が必要です。
  • 端末には、あらかじめZoomアプリをダウンロードしてください。
    https://zoom.us/download
  • 初めてZoomを使われる方は、事前に接続性をテストをされることをお勧めします。
    https://zoom.us/test
  • 大変申し訳ありませんが、Zoom環境設定等の技術的なサポートはお受けできません。Zoomヘルプページをご参照ください。
    https://support.zoom.us/hc/ja