2024/01/03

【報告】2023年度定例勉強会4「コミュニケーションー今、この時の「わかる」「伝わる」を大切にー」

 

 1217日(日)、よこはま発達相談室/クリニックの飯塚直美先生をお迎えし<今、この時の「わかる」「伝わる」を大切に>と題した2023年度最後の定例勉強会4コミュニケーションを開催しました。午前中は、有意義な=意味のあるコミュニケーションは、ご本人をはじめ、ご家族の穏やかな暮らしにつながること、またそういったコミュニケーションのために、構造化などその人の認知特性に合った基本的な支援に加え、ご本人への指導を含む、より良いコミュニケーション支援を実践することが大切というお話を伺いました。

 午後は、先生のセッションの様子を動画で見ながら個人ワークを行いました。おやつや切り替え、要求など様々な場面における先生やお子さんたちの表情や視線の方向などにも注目し、そこで見られた行動やことばを記録、それがどのようなコミュニケーションや支援方法につながっているかをご説明いただきました。会場のみでの開催ということで、午前も午後もたくさんの動画や写真を見ながらのお話で、「お子さんの表情や支援に対する反応がわかりやすかった」「自分の現場でのイメージを持ちやすかった」と大好評でした。

 

 個人的には、先生がセッションの中でされていた「次に何をすればいいのかをわかりやすく伝えること」「ご本人からの行動が出やすいような環境や工夫」「反応を待つ」ということを、私は実際に現場でどれだけ意識して実践いるだろうとはっとしました。なぜコミュニケーションを学ぶことが大切か?と聞かれれば、「コミュニケーションは相手と自分、双方のキャッチボールだから」という模範解答がすぐ思い浮かぶものの、先生のお話を聞いたりセッションのビデオを見ていると、実際には「自分の思いや指示を聞いてもらう、相手に理解してもらうためにはどうすればいいか?」の一方通行になっていることが多いのでは?と気づきました。

 終了後のアンケートにも「指導を振り返ることは大切」「どの場面、どの行動や言動にも意味があるとわかった」「待ったら自発の姿が見られるかもしれない場面でも、日常的に早めに声かけをしてしまっていると気づいた」などのご意見があり、この勉強会がコミュニケーション支援の方法を学ぶだけでなく、参加者ご自身の言動や行動を振り返る機会になった方も多かったようです。

 

 午前の講義の初めに「【今】が少しでも安心できる/快適な/自信がもてる/楽しい/満足できる時間になるよう支援し、穏やかで幸せな日々の暮らしや良き人生(長期的未来)へとつなげていきたい」というお話がありました。私は普段お子さんと接することが多いこともあり、つい先へ先へを考えた支援になってしまいがちです。【今、自分でわかる】の連続が幸せな将来につながっていくことを意識して、お子さんの【今】を一緒に考えていきたいと改めて思った勉強会になりました。

【担当T】

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飯塚先生、長時間にわたりありがとうございました!