2023/07/10

【報告】6/18定例勉強会1「ASDの特性理解~ASDの世界へようこそ~」

 【報告】6/18定例勉強会1
「ASDの特性理解~ASDの世界へようこそ~」

  6月18日(日)に、きゅりあん6F大会議室(大井町駅)にて、諏訪利明先生を講師にお招きして、今年度最初の定例勉強会とワークショップを開催しました。

 前回、諏訪先生に講師をお願いした2020年7月はCOVID-19が大流行しており、TEACCH研究会東京支部初のオンライン開催となりましたので、今回先生に会場にお越しいただいて、参加者の皆さんと対面で実施できたことをとても嬉しく思っております。

 午前(9:30~12:00)の勉強会では、「自閉症スペクトラム症をどう説明しますか?」という問いかけから、セサミストリートのジュリアの動画を視聴しました。他の子どもにもわかるように、違いを大切にしながら自閉スペクトラム症の子どもの特徴を説明することの大切さに気付かされました。

 それから、自閉スペクトラム症を持つ人たちの、定型発達の人とは異なった行動の原因となる、学習スタイルの違いについて一つずつ説明がありました。中でも、自閉スペクトラム症の方の、一見反抗的な態度や、こだわりや物を壊すといった行動が、暗黙的な学習の困難さによる、状況が理解できないための不安から来ているというお話が印象的でした。支援の中で、「何度もやっているし、このくらいわかるでしょ」と、きちんと目に見える形で説明していないことがないだろうか、と自分をふりかえって背筋の伸びる思いでした。

 アンケートでは、「初めての研修だったのですが、とても理解しやすくわかりやすかったです。」「諏訪先生の講義を久しぶりに聞いてやっぱり学び続けることって大切だなぁと感じました。毎回気持ちが新たになり、明日からの支援に前向きな気持ちにもなりました。」などたくさんのご感想をいただき、勉強し始めの方も、自閉スペクトラム症の方との付き合いの長い方も、どちらも多くの学びを得ていただける時間となったことを嬉しく思っております。

 午後(13:30~15:30)のワークショップでは、自閉スペクトラム症の幼児さんの動画を見て、そこで見られる行動がどの学習スタイルに当てはまるかをグループごとに話し合いました。

 動画のお子さんのかわいらしさに顔をほころばせつつ、どのグループも話し合いの時間をいっぱいまで使って、真剣に行動観察と意見の共有がされていました。

 アンケートでも、「自分の思い込みで行動を解釈してしまっていることもあるなと普段の支援を振り返って思うことがありました。学習スタイルに基づいて考え、支援していけるように今日の学び、気付きを活かしていきたいと思います。」「行動を学習スタイルで整理すると、どうしてその行動が起こるのかが見えてくることを実感させられるワークショップでした。常に頭に入れて、その子の理解を深めたいと思いました。」など、参加者の方の、支援している方のことを熱く思う感想がたくさん寄せられました。


 諏訪先生、参加者の皆様、長い時間の研修となりましたが、本当にありがとうございました。

【勉強会担当】